3/15(水)カルテット9話を見た

 ときどき1+1は2とわかっても,2+9が11だとか,7+6が13だとかいうことについて一瞬不安になることがある.反射の精度が狂っている.
 カルテットの9話,真紀さんの一番大きな嘘の回.家森青,すずめ赤,別府黒,からの真紀グレー.白じゃないんだ.でも,人生は長くて世界は広くて自由を手にした僕らはグレー...になると信じたい.
 真紀さんが真紀さんでないことが明るみに出た途端,雰囲気が少しがざらっとした感じに変わった気がした.今までつるっとしていた表面がぼそぼそになったというか.松たか子すごい.新しく手に入れた「真紀さん」で,いろいろと覆っていたんだなというのが言葉でなくわかる.
 「本当の名前で呼んで!」はもっともで,もっともなんだけど,その裏にはきっと「じゃあ,何が本当なの?」が影のようにくっついている.知らないところや力の及ばないところで選ば(さ)れてきた「本当」は,真の意味で自分にとって「本当」としてよいものなんだろうか.本当という言葉にはいろんな意味合いを含んでいるけど,事実の側面だけが絶対唯一なのではなくて,感じたことやそこから得た真実味みたいなものこそが私にとって本当なんだよ! だから,そっちこそが信じるに値するんだよ! とはっきり思うことのきらめき.すずめちゃんの一連の流れはほんとうに救いだなあ.真紀さんがお父さんの件のときにもういいもういいって言ってくれていてよかった.あのあとの遊びまくる感じとか,正規EDのサビ部分でみんながパーッとやっている感じに似ているね.笑ってはしゃいで,出会わなかった子どもたちが今は夜更かしして遊んでいる.
 有朱ちゃんもとうとう退場.最後まで不穏さを一身にまとって,最高.ただ,見ている側としては最終回直前であることも含めて,「アリスが帰ると不思議の国から現実にもどっちゃうんだろ!やめてくれよ!」と思っていた.
 次は1年後だと,またリスが見られる直前か(ここで「アリスがいなくなってリスが来る」とかいうくだらないことを考えてしまった).今後,巻家の何らかの力で,本当は真紀さんでなかった真紀さんが,「マキ」さんを取り戻してくれたりしないかな.養子とかだったら好きじゃなくて愛してるで全然よいし.人生は〜まさか〜♪ でも,無理があるかな.とにかく,なんでもいいから,みんなで幸せになっていてください.来週を楽しみにしています.